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AIとプライバシー

19.07.19

京都で起こった放火事件。

「放火しないといけない正当な理由」は1%もなさそうで、怒りとやるせなさを感じるのみです。

私のお仕事はいろいろ考えることだと思っているので、私なりにいろいろ考えてしまいました。

社会でいろんな事件、事故があり、もちろん加害者を肯定する気はないですし、被害者のことを考えるといたたまれない気持ちにならざるをえないです。

それらを前提としてお話をしますと、加害者も「社会が産んだ人格」なんだと思ってしまうことが多々あり、「この人は加害者であり被害者でもあるのでは?」と心の奥がむず痒くなります。

これは大事件、大事故だけじゃなくて、社会生活を営む中でいろんな壁にぶつかるわけですが、人の美しい部分にたくさん出会いつつも、人の醜い部分との出会いから逃げることは不可能な気がします。

その醜さに対する怒り、その当事者に対する怒りを最初に感じることはあっても、いつも「あの人も被害者なのでは?」との思いが頭の中を駆け巡ります。

「そもそも私達人間の脳が劇的な社会の変化に対応しきれてないのでは?」という私の永遠のテーマがあるのですが、その社会に対応できてない人が私も含めてたくさんいるんだと思います。

逆に大人の言うとおりに純粋真っ直ぐに生きてきて、お利口さんに無事大学に入り、大学卒業後ロケットのように切り離されて、どう生きていいいかわからない方もたくさんいるんだと思います。

そして、今は社会にすがらなくても生きていける世の中なので、その中でネットという仮想世界の中で自我を保っていたりするのでしょう。

理性が未熟な幼児と同じで、自分が一番偉い世界への回帰。

ということで、このような無慈悲な残酷な事件をいかに減らすか?

そこら中に監視カメラが備え付けられていて24時間監視される。

個人個人の日々の行動データから、この犯罪をAIが予測する。

個人個人の感情や思考が可視化され、警察が放火を未然に防ぐ。

過去の犯罪者やネットにアンチな書き込みをしている人をマーキングでき、その接近を知らせてくれる。

以上のようなことを実際に国家単位で行なっている国もありますし、いずれ全て科学の力でできるようになることなのではないでしょうか?

でも、それは多くの命を救いますが皆さんが望んでいる社会なのでしょうか?

プライバシーに対して皆さんすごい繊細です。

でも、どこからがプライバシーで、どこまでがプライバシーじゃないかっていう定義をきちんと持っている方は少ないんじゃないでしょうか。

何十もあるポイントカードシステムや、スマホでの決済システム。

あれらを使ってる時点で皆さんのプライバシーを提供していることと同じなんですけどね。

一定の割合でこういう人は存在するから諦めるのか。

もっともっと深い部分までAIの力を駆使し、犯罪を未然に防ぐのか。

どちらが正解かなんて誰も知るわけがないのです。

そもそも人類史上こんな時代はなかったわけですから、誰も正しいことなんて定義できるわけがないのです。

大切なのは自分の価値観をしっかりと持ち、今がどういう時代かをしっかりと把握し、どういう風に社会の中で生きていくかをしっかりと定義することだと思います。

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このブログについて

代表の脳内を大公開。思ったことを思ったまんまに書き殴るタイプのブログです。子どもの頃から基本的にフザケてたら、社長になってたり、40越えてたり、パパになってたりしてた人間の駄文となります。私以外のスタッフは皆さん真面目なので、弊社はれっきとした真面目な会社です。こんな阿呆に付き合わされて皆さん大変だと思います(棒読み)。